『すべてがFになる』初回放送を見て糸色望を召喚したくなった火曜の夜
※ドラマ制作陣に全力で喧嘩を売るスタイルでお送りします。原作派でない方/演者のファンの方には謝意を表しておきます。そして初回放送分に関してネタバレます。
最初に言っておこう。
自分は森博嗣の作品が物凄く好きだ。様々な面で影響を受けている。
これ以上自分語りをしても面白みも何もないので詳しく書くつもりはないが、まあとにかく素敵な作家であり研究者、かつ教育者だと思う。
理系が全員森氏や氏の作品に出てくる人間のようかというとそうでないし、どちらかと言えば違う人間の方が多い。
まず分野でだいぶ人間性は異なるし、同じリージョンでも理論屋か実験屋かでも全く違う。どちらかと言えば森作品の登場人物(理系に限る)はスマートな思考の人間ばかりである。ラヴちゃんはちょっと直情的かも。
あそこまでピーキーな人間ばかり出しているのは選民思考ではなく小説だからという部分が強いのだろう。フィクションですから。
それでも読み進めると個々の人物が愛らしく思えてくる。不思議。
閑話休題《それはさておき》。
『すべてがFになる』がドラマ化すると知ったのはテレビでCMが流れてからだったのでごく最近だ。
CMを見て告知サイトに行った時点で不安しかなかった。
キャスト云々は好みだと思うので基本的には触れないでおこう。出演俳優さんそれぞれは好きな方が多いくらいだ。いやまあ喜多先生と犀川先生は高校の同級生なのにあの配役はおかしいよなあと思ったけれど。
まず先行映像やTV番組雑誌で抱いた一番の違和感は「犀川先生が眼鏡ではない」「萌絵の髪が長い」であった。この二点は原作若しくは浅田版『すべF』を読了した人間なら全員違和感を抱くだろう。理由をさっくり知りたい方には浅田版『すべF』を強くお薦めする。この浅田版『すべF』の巻末には初期設定と森・ささき両氏と担当氏のチェックによるファッション変更が為された理由がきちんと書かれている。
OAの時系列が刊行順でない理由は多分『冷密』が『すべF』より先にできた作品だからだろう。コミック版『すべF』あとがきによると4,1,2,3の順で刊行されているそうだ。従ってOA順で文句を言う必要は皆無だろう。
開始前から散々文句を垂らしつつきっちりOAを見た。
見ないで文句を言うのは森氏と制作陣に対する冒涜だと思ったからだ。見てきっちり暴言を吐こうという腐りきった魂胆である。と、ネガティヴさを遺憾なく発揮しているが仕上がりさえ良くて手放しに褒めることができる作品であれば狂喜乱舞していた。
過去形。
そして火曜夜9時前にテレビの前に座り放送を見た。
開始1分で『さよなら絶望先生』の「あれ、不可よ。原作があるじゃないかね」という話を思い出す程度には憂鬱になった。
(スカイ・クロラに引き続き6年ぶり2度目)
再三言っておくがキャストに文句をつける気はない。決まってしまったものに文句を言っても仕方ない。演技に関してもその人選になってしまったのだから仕様がない。
前述の萌絵がロングヘアで犀川が裸眼なのは両親の事故エピソード自体をカットするのだろうと思っていた。だがきっちりやっている。ならば何故この2点を弄ったのか。既にこの時点で矮小なわたしの脳には理解不能である。
真賀田四季が青い瞳なのを再現しているのには少し安心した。だがこうやって真賀田四季を実写化されてしまうと四季が出てくる別作品を読んでも思い出すことになるだろう。代表的なのは四季シリーズだろう。少し厭な気分になった。
7とFというワードをもっと大事にすべきだと思ったが『冷密』が二週放送されるからあの程度だったのだろうか。
そうしてOPが開始された。
瀬在丸紅子がブリティッシュロック好きというところからThe Whoだったら嬉しかったんだがなあと頭の片隅で思ったバンド(もといドラム)バカである。
完全に蛇足。
面倒臭いので以下のキャラクタに対する敬称は省略する。
犀川達が所属する大学がN大ではないのは仕方ないだろう。大学に関する制約がかかるのは予想済みだった。私立ではないし大変なのだろう。だからと言って神奈川の大学にするのはどうだろう。妃真加島をどうするつもりだろう。そこだけ日間賀島にするのだろうか。猿島を妃真加島にするつもりだろうか。県知事夫人を県知事に改変した脚本家にそんな部分を求めても仕方ないだろうな。
国枝桃子が鉄面皮な部分や男らしい部分に関しては上出来だと感じた。ところで国枝の彼氏(もとい旦那さん)は出てくるのだろうか。
綾野氏の「真賀田」の発音がやけに耳についた。
研究シーンで犀川の使用するマシンがMacでない時点でかなりうんざりしたし、彼がチェーンに近いヘヴィスモーカでコーヒー中毒なのが出てこないのにはげんなりした。昨今喫煙描写が制限されるのは時勢だから仕方ないのだろうがコーヒーだけでもたくさん飲んで欲しかったので至極残念である。
それにしてもMacが使えないならばLinuxにできなかったのだろうか。『すべF』の放送、特にRed Magicの描写が益々恐くなる。森氏はパーソナルコンピュータ黎明期の研究者である。このあたりは『喜嶋先生~』で描写されている。
この辺りのOSの歴史だとかMac vs WindowsのOS戦争に突っ込むと確実にボロが出るのであまり詳しくは書かない。
自分の確認した限りにおいて実験屋にMacユーザが多いのは、森氏世代の研究者が生徒を持つことにより生徒もMacで環境を揃えることから来る順当な結果だろう。理系でもWindowsだけの環境の研究室もあるので何とも言えないが。同じ研究チームでもMacの何がいいのかわからんというゴリッゴリのWindows派がいたりするので何とも言えない。動かしたいプログラムに分けて両方使う人もいる。BootCampすればいいし。
話がドラマの内容からだいぶ逸れた。本篇に戻る。
木熊研のメンバが白衣で出てきた時点で溜息が出てきた。
白衣を着るのは実験屋でも薬品を多用する研究をする分野だけである。分野次第では実験屋でも白衣を着ない人間が殆どだ。学生実験で強要されて着る程度だろう。
物凄く嫌味な見方だが、森氏に「犀川(研や理論)の人間は白衣を着ません」と言われたのを「は」の部分だけピックアップして「じゃあ犀川研以外の人間は白衣を着るんだ!」と解釈でもしたのだろうか。素敵な思考回路をお持ちですね、羨ましいです。その短絡さを分けていただきたいです。
それにしても研究室メンバが大幅カットされたのはいただけない。大学の規模によるが、だいたい教員1人につき1学年あたり2・3人とだとするとあの人数は少ない。実験屋であの人数はいかにTSがいるとは言え少ない。極小だ。木熊が厳しいとは言えあの人数はおかしい。白衣以前の問題だ。あの人数に減らした人間に実験の大変さを滔々と説きたくなる。キャスト過多による出演料と脚本の多さによるコストダウンを図る前に人数がいない実験がどれだけ悲惨で泣きたくなるか思い知れと。
ついでに萌絵の漫研エピソードがカットされたのはもう諦めた。可哀想な喜多北斗には教え子がいない設定に改変された。それにより彼が実験室を案内するという改変が入る。喜多はレディ・ファーストな精神の描写が溢れ出ていて、国枝の描写と共に安心できた。
実のところ実写にあたり興味があったのは実験系の再現である。自分はごくごく自然にもっと大きな実験系/実験室を考えていた。この実験で重要なのは温度であり、八川が0.7度でも厳しくモニタするのだから温度が上下しにくいように部屋がそこそこ大きく取ってあると思っていた。
思っていた。
で、そんな幻想を抱いていた自分に突きつけられたのはあの実験室である。
国立大は私立に比べハコモノを大きく作ることができるという利点を無視している。そんな狭い実験室に思えた。同時にあんなもんなのかなぁと醒めた目で見る自分もいた。
計測機器はあのカメラとセンサだけだろうか。それがこの約20年の技術進歩なのだろうか。
実験シーンを細かく描写できなかったことに関してはまあ仕方ないだろう。次回への布石もあるだろう。
だからこそ実現可能なMac(UNIX)や萌絵の車、白衣などの小物だけでも良いので原作寄りにして欲しいと思ったのは無茶な願いだっただろうか。
こうして自分の中での台場球体テレビ局の脳内株価がストップ安を久々に更新したのである。『柳沢教授』実写化のときも暴落したが。
この時点で「はいはいワロスワロス」「(制作スタッフよ)お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな」という見方に変わってきてしまったのが自分でもかなり悔やまれる。
打ち上げシーンで犀川が飲酒しなかったのは飲酒運転の問題が取り沙汰される昨今だからだろう。
そして鈴村もリストラされた。つくづく人をカットした作品だ。人間が多すぎることで視聴者が犯人を特定できないと思っているのだろうか。ゆとり仕様ですね。
そして訪れる鵜飼のターン。この制作陣は鵜飼をゴリ推ししたい病に罹っているらしい。
鵜飼はいいキャラだと思う。だが説明しすぎだ。
そしてキャスティング云々言いたくはなかったがどうしても我慢できなくなったので触れておく。鵜飼は大柄ということがきちんと文面に書いてある。自分の持っていたイメージとしてはジャーマンシェパードを人間にした男だった。この記事を書きながら「戸次氏よりも鈴木亮平氏って感じだよなあ、鵜飼って」と思った。
その後のカフェテリアのシーンはコミカルさを押し出そうとして綺麗に滑ったとしか捉えられなかった。嗚呼、自分の心の狭きことよ。
いちいち辛辣な国枝桃子に何故か安心するも自分は決してマゾヒストではない。
あ、浜中深志は概ねイメージ通りでした。動いている浜中を見る前は濱田岳氏を勝手にイメージしていた。
警察の尋問からではなく、萌絵と喜多の会話からダクトスペースが発覚することで萌絵の卓越した理解力を表現しようとしているのはわかった。が、萌絵の頭脳が素晴らしいという描写が開始すぐの四季との会話しかないので残念極まりない。ト書きではないがナレーションか何かで萌絵がどんな人物か説明しないと解り辛いシーンである。まあ徐々に説明するんだろうけれど色々キッツイよなーと。
飽くまでも個人的なイメージだが、萌絵は現行のコンピュータで犀川は量子コンピュータという感じで見ている。構造的な問題だが。
本篇に戻る。
三人が増田の屍体を発見した際の市瀬里佳の反応が棒すぎてなんだかなぁと思ってしまった。あれが演出だとしたらちょっとどうなの。
船見や他の研究室メンバを腹黒感たっぷりに描写したのは推理をさせる為だろうが、その点においても最初から院生の人数を減らさなければこんなシーンは不要なのである。
萌絵が極地研に侵入するファッションは浅田版『冷密』を意識している感じだった。
で、実験用プールに突き落とされる萌絵。USBメモリに変わったからできる芸当描写である。もうこの時点で自分は笑い出していた。
「犀川先生早く! 早く萌絵を助けに行って!」と原作を読んでいて手に汗握った部分が愉快な氷水風呂コマーシャル的なシーンに変わったのだ。
まあ何だ、ここまで書いてきて思った。
これはS&Mシリーズの皮を被ったコメディドラマなんだなーと。
そう考えることで一気に愉快な気分になれました。
萌絵は全くお嬢様っぽくないのでもう残念ここに極まれり。どうせトーマも諏訪野も出てこないんでしょ? 知ってる! 期待するだけ無駄だもんね!
前回の記事で某黒歴史ゲームに時代考証した後なので事実を追求する人間と思われそうだが否定しておく。原作原理主義でもない。十二国記や指輪物語といったフィクションも大好きですし重度のメガテニストだし。黒歴史ゲームに絶望して買ったソルサクが楽しくて仕方ないし。無双シリーズ大好きだし。
ただ単に曲げて欲しくない「犀川はMacユーザである」という譲れない部分がユリ・ゲラーの曲げたスプーン以上にひん曲がったので、もう笑いつつ見るしかないという結論に達しただけである。
もう萌絵のファッションに関しても期待していないし、あとは世間が理系に対しまた誤解を抱かない話にできることを祈るだけである。無理っぽいけれど。
来週もこんな調子で突っ込んだらすみません。
この記事を書くまでにプニルが3・4回立て続けに落ちた。ターミナルでsudo purgeを打ったし起動しているのがプニルだけなのに。MacガーMacガーと書いたことによる呪いだろうか。単にYosemiteが安定していないだけだと思う。最近のMax OS Xはダメダメだな。
ここまできたら自分の中でベストオブ森作品の『黒猫の三角』が映像化されないことを祝うべきかもしれない。
それにしても『俺屍2』といい『すべF』といい、十年以上愛した作品への想い出を今このタイミングで更地にしにくるのは何故だ。ピンポイントで地雷を踏み抜く訓練をしている気分である。
そして今年学んだのは、制作陣が本家や前作への愛を声高に語った場合それは大概信用ならないということである。こんな大事なことを教えてくださってどうもありがとうございます俺屍2のポエムシナリオライターさん、そしてすべF製作陣さん。
一応押井版クロラにフォローを入れておくと「森博嗣の『スカイ・クロラ』シリーズとして見ると全く別設定だけれど映画としてはとても良い作品でした」。
歴史に疎い人間が必死に資料集めと考察をしてみた
アオイホノオ録画し忘れた……。P4Gも忘れた……。
誰か今回のonちゃん安田さんについて教えてください。
何話か撮れていないしレンタルになったら借りてゆっくり見よう。
今日のエントリは長めです。
今日こそ俺屍2の話題
パッチ配布がきましたね。そしてさっそく進行不可能なバグが発生しているようですね。
再開したVitaを放り出したのは自分です。体調も相俟って百鬼夜行シリーズすら持つのが 億劫です。
一年前のTGSにはうっきうきで早起きして行って、当主様カードを作っていただいて、滑り込みだったので友人とキャッキャして、福圓さんにびっくりして。いつ頃発売かなあなんて話して。色々あった。
まあ悔いても始まらないので追加アップデート待っています。今週だそうですね。
シナリオ? ぼくのかんがえたさいきょうのとうしゅさまのお話になっていますが、何か?
俺屍2と歴史まわり
大丈夫? な攻略本は未入手なので、購入後間違っていたら訂正します。
ほぼ自分用のメモめいた記事。近いうちに図書館で資料探ししたいけれど、地元の図書館ははなぁ……。遠出する必要がありそう。
小学生の時に買ってもらったあたかも歴史を見てきたかのように書く本が見当たらないので考察がし辛い。
こんな考察ゲームに求めない、というのはごくごく正論で、本当に個人的な趣味として調べただけのもの。
※うぃきぺには結構嘘が載っているので、きちんと調べ直したら書きます。
※自分の歴史知識は京極作品と高田作品に拠るところが大きいので、アレだったらすみません。
1)黄川人の冒頭に言っている天変地異とその前後の歴史
今回の物語は1120年から始まる。Wikiによれば元永3年(ユリウス暦5/9まで)、保安元年。この時代は第74代・鳥羽天皇の治世。実際には鳥羽天皇の祖父・白川法皇(1053-1129)が治めていたとのこと。鳥羽天皇の時代には院政が本格化。摂関政治の終焉、つまり貴族の時代の終焉が始まる。平安時代は改元が多い(ここを参照のこと)。改元=(大雑把に言うと)不吉な出来事がある、という意味で黄川人の言っていることの裏打ちになる。
前年の1119年に鳥羽天皇の第一皇子・崇徳天皇が誕生。この崇徳上皇と後白河天皇(1127-1192)を巡り後に保元の乱が起きる。1156年。どっぷりモードの場合は早解きしない限りここまで来るだろう。崇徳上皇に関してはリストラ神の一柱・祟良親王のモデルの半分。もう半分は早良親王。これは攻略本に書いてある。
保元の乱に続いて起きたのが平治の乱、これが1159年。両方にかかわる人物・平清盛(1118-1181)。源頼朝は1147-1199。清盛が生まれてすぐに一族が殺されたと思えばわかりやすい。ちなみに『方丈記』を書いた鴨長明が生きたのが1155-1216なので、『方丈記』は少し参考にならないと思われる。
元永に改元した理由は全国的な飢饉のよう(元永年間のWikiより)。
こちらは一年毎に書いてあるので必要な場所まで飛ぶのが大変だと思うので抜粋。
1096 大地震があり、京都、近江、伊勢、駿河の諸国が被害を受ける。
1097 -
1098 京都の大火 三条富小路、万里小路などが焼失
(中略)
1108 浅間山が噴火 上野の田畑が壊滅的な打撃を被る。
(中略)
1151 大風洪水により宇治橋が流される。
(中略)
1168 京都が大火 千手堂、悲田院、京極寺などが焼ける。
で、これだけではない模様で、こちらを拝見するとわかりやすい。
浅間山と大島の噴火や1097年と1104年に永長と康和の地震もあるし、疫病も流行っていたようだし、彗星も流れるし。結果、一族郎党皆殺しである。実際は表の理由自体は祭具紛失から来るというのが俺屍2の中の歴史だが。
ちなみにWikiには平安時代には長い間死刑がなかった、との記述があるのですがそれは色々な方が考察しているので簡素に言うと一概にもそう言えなかった、という話。だから「勅命ではないが一族が殺された」つまり「はるあきによって殺された」と読むとかなり自然。
こちらのはてなでは平安時代の死刑に関して詳細な考察がなされていてとても参考になった。
2)落ち延びる前の一族の生活だとかそんなん
まだ何とか希望を見いだしていたこの時期に書いていたようなことを重箱の隅をつついてみた。
※当家の設定(予定)を一部盛り込んであります。
1・Rの物語は1018年4月スタート。裏京都を完全攻略せず、“水に流し”た(そういえば、これって蛭子から来ている台詞なんですかね)として大体1040年前後に一族は普通の人生を歩むと考える。
すると1120年に2の長子が幾つかは各々設定していただくとして(かつ末子まで生まれていて、長男は元服前なので10代前半)、大体4世代前の当主が昼子様と話し合ったという計算になる。当時の結婚・出産だとかそういう観点から。現代だと一世代約30年(のはず)だが、当時なので一世代20年より短いと考えられる。5世代でも良いと思う。逆算して考えればいいと思う。何だったらそういうの考えなくてもいいと思う。2のシナリオ自体が1との整合性を考えていなさそうだしねえ
註)下ノ森家はそういう前後の家系図で妄想プレイログを書いています。公開は未定。
1040年前後に京へ戻ったと仮定し、1)に書いたこの前後の歴史を加味して考える。
その場合、一族が普通の寿命を取り戻した時期にはまだ院政期に入っていないと思われるので、多分一族は北面武士ではないと推測される。更に北面武士は厳密には御所の北側だけを守った一族なので、御所番とは言い難いように思える。従って一族の祖先は検非違使(または時代によっては衛門府の人間)の地下人だろう。源太のモデルは源頼光か藤原秀郷だろうし、軍事貴族と考えるとそれなりに自然。ただ、二人と違って賜姓降下とも考え辛いので殿上人ではないだろうということで、諸大夫でもないと推察した。近衛府を除外したのは賜姓降下した身分ではないという判断から、出世コースではないだろうと考えた為である。
検非違使に関する役職の内容や位階などはこちらがとてもわかりやすかった。他の官職も詳しくて、参考になった。
検非違使の武力の主体は、当初、河内・摂津を主とする畿内の在地勢力(在地領主・有力農民)出身の「志〔サカン〕」だったようですが、11世紀後半以降は、そうした畿内勢力を配下に吸収した「北面武士〔ほくめんのぶし〕」(=院の警護・及び僧兵防御のため、院御所の北面に置いた武力組織。ですが「武士」ばかりとは限らず「貴族」も含みます)の「尉〔ジョウ〕」が主体となります。
畿内に小さな土地を持った一族が、志から尉になったと考えると自然なように思える。畿内でないと朱点討伐、とならないだろうと判断したからである。自信はない。
ともかく。志は正八位下、尉は正七位上である。殿上人の家系でもない一族は出世できてもここ止まりの気がする。
この時代の庶民や武士の暮らしというのが全くと言っていいほどわからない。収入に関してはゲーム内通貨の単位がアレなので後で細かく辻褄合わせをすればいいと思っている。西行に関するこのページによると、七位で年収90万円相当とある。
だがしかしこんなページも見つけてしまった。季禄が493万円。平民の十人家族の収入が41〜70万円相当らしい。
ちなみに後者に記載されている正七位上の宅地面積は2000平米とある。だいたい普通の体育館2・3つ分らしい。十分広い。ただ、当時はまだ敷地内に産屋があったのでこんなものかも。厩も必要だし。平屋建てだし。屋敷は一遍聖絵の武家屋敷を考えるべきか、それとも寝殿造りか。1・Rの屋敷=源太が住んでいた家、と考えて差し障りないだろうから2はまた別に考えなければ。まあ多分武家屋敷だろうな。
ともかくこの収入なら良い暮らしができているように思える。朱点童子討伐をしたのだから、この暮らしは当然と見るべきか否か。迷う。いや実はもっと高い位階でお金持ちなのかも。凄いな一族。書き直さないと。芋粥くらい日常的に食べていそうだな。
ついでに地下人とすると、年代的に普通は地方に下向していそうなものなんだが、そうすると「御所番の武家一族」という文言がおかしくなる。受領で遥任なのだろうか。うーん……。
まあ検非違使から北面武士になっていたら黄川人の話に整合性を持たせることができるんじゃないかと。本当は法皇のお気に入りだったのに責を負わされ一族郎党皆殺し、みたいな。かなり苦しいな。永遠の謎。
数日間このことについて考えていたが、辻褄が合わないので「武士」と考えるからおかしいのであって「侍」と考えるのはどうだろうかと思った。
武士に関する考察はこちらのサイトが詳しく、他方面から検証していらしたので現在も繰り返し読み直している。
侍というか時代からして侍品というべきか、武芸を技能として貴族に仕えていたと考えるべきだろうか。
すると1・Rで屋敷を持っているという部分に齟齬が生じるのでやはり地下人かと思う。結局検非違使少尉か左右衛門少尉くらいが妥当だろう。
まあそんな感じで、一般家庭の年収が70万以下の時代に推定年収500万以上の一族。何を食べていたか考えると面白い。
ちなみに干物はあったらしい。今の半生ではなくてカラッカラに乾かしたもののようだが。塩辛納豆もあったみたいだし、梅干しもあったようだ。調味料も酢や醤があったみたいだし。
麦索(索餅)という味なしベビースターみたいな何かもあったようだし、さほど悪くはなさそう。料理の味付けは今ひとつだった模様だが。こちらを参照のこと。
以前NHKで見ていたが、日本の男性が甘いものを食べないという日本の文化は酒が甘かったことに起因するのではないか、という考察を何かの番組でしていたように記憶している。糖度35%ですって。糖尿フラグ。
頼朝は鮭を食べて感動した、という話が『吾妻鏡』にあるそうだ。関西では鮭が江戸時代まで貴重品だったということなので、在京時代の一族は鮭は食べたことがないのだろう。鱒はあるかも知れないが。
かなりの収入があったことを考えると一族は意外といいものを食べていたんだろうなと想像する。但し当時は運送手段がロクになかった筈なので、鮮度だとかそういった意味では残念だと思う。それ以前に飢饉だし。
服や髪型は色々面白い。子供の着ているものだとか、検非違使の服だとか。髪型も年齢で決まっている模様。
まあ生まれたら数日でかなり大きく成長するだろうから禿に切っている時代なんてないんでしょうけれども。元服するまで垂髪結っている男子って考えたら可愛いじゃないか。※だけど。坊主の子は最初から坊主だろうけれど。女の子は決意で切ったとかそんなことまで妄想できるじゃないか。まあ別に最初っからショートでもいいと思うけれどね。住まいが北だし。
好きな家族に髪結い紐を買ってあげる妄想が捗る捗る。
9/23 2:30過ぎ追記
あれだけGoogleに「検非違使の仕事に関する資料出せやオラァ」とキーワードぶち込んで調べたのに、アップした今頃になって下の方の検非違使に関する職務のページ見つけた時のこのげっそり具合……。 こちらね。
源平以下の武士が起用されたのが、追捕(ついぶ)尉といい『少尉(しょうじょう)』を原則とした。『少尉』は『判官』ともいい、「追捕の輩(やから)」即ち、犯人等を追捕する事が専務である。この職は6位の蔵人になることを望み、最もこれを名誉とした。蔵人にならば、6位でも昇殿を許されるので、検非違使で昇殿するのをこの上ないものとして威勢を誇った。これを蔵人の尉とも、うえの判官ともいう。
『少尉』には武士の重代の者か、諸家恪勤(かくご;平安時代、院・親王家・大臣家などに仕えた武士が補され、衛門尉の従6位上~正7位上相当)が「(検非違)使宣旨」によって補され兼任した。 『志(さかん)』にも明法道出身者が起用されることが多く、道志(どうし)と称し、『大志(だいさかん)』は、衛門志(正8位下~従8位上相当)が「(検非違)使宣旨」によって補され兼任した。原則的に明法家の家筋の士であった。
あれ? 仕事内容は合っているけれど御所の番じゃない。
ということで調べていた。
よくよく考えると上で少しだけ触れた西行法師は1118-1190。ちょうど俺屍2の時代を生きた人である。こちらの年譜が西行の生きた時代そのものを纏めてあるので時系列の把握ができる。祖父が検非違使、父は左衛門尉(検非違使兼任だろう)、当人は出家前には左兵衛尉と北面武士であったとのこと。まあ左兵衛尉は金で買ったという話のようだ。
西行の祖先は前述の藤原秀郷の子孫だったので、完全に一族の設定と同じとは言い難いが位階の参考にはなる。
で、その西行法師、俗名佐藤義清だが、一族代々は在地領主だったらしい。つまり在地領主が一代のうちに毎回出世して、検非違使にまでなったと考えるべきだろう。この時代は速度は違えど毎回下の位から出世していくはず、というように記憶しているので、打ち消しのような内容を書いたが自信がないので打ち消しておく。
位階が下の人間は牛車での禁止ということで、佐藤一族は徒歩で通っていたと考えられる。
これらを一族に当てはめて考えると上で出した案の一つ「畿内の土地持ち下級貴族」がしっくりくる。家族がどこにいたのかという問題は残るが。あれか、妻の家が金持ちで京の近くにあったのだろうか。
更に検非違使は位によっては衛門府の職務と兼任するのが通例だったようなので、門の警護をするということから前述の懸念は払拭された。
ということで、やっぱり検非違使が一番妥当だと思うんですよね。北面武士にしない理由はまあ当時の※職だったようだし、上皇のアレ的なお相手もしないといけないのでね、ということから察して欲しいです。
北面武士でもそれはそれで面白いシナリオ(TRPG的な意味で)だと思うのでいいと思います。
9/23 7:50追記
この時期は妻問婚の中でも招婿婚が主だったようだ。一族が素早く処刑されるとなると妻が京にいる(ないしは近い場所に住んでいる)、つまり妻方の一族まで処刑されていることになる。妻方の一族はとばっちりか。
で、上でごっちゃごちゃ書いていた住まいの問題だが、妻がそれなりの家柄ならば子供と共に京にいるので捕まえ易いだろう。夫方の両親? 既に死んでいるか地方からしょっぴかれてきたんだろうよ。
これでどうにかゲーム内初代当主の父が検非違使や衛門少尉という説に辻褄が合うことになる。
3)落ち延びた先の文化
下ノ森一族は後の渡島国相当に辿り着くことになりました。家紋が氷柱雪で何という偶然。
ただ、当時の道南は擦文文化からアイヌ文化への変遷期なんだよなぁ。となるとアイヌ語があったのか悩ましい。アイヌ語という名前がなくとも文化が形成される時期なので、その言語の芽はあったのではないかなぁ。
それも踏まえて書くとなると恐ろしい。あまり資料がないみたいだし。まぁ……そこは創作するしかなかろうなと。
更に、屋敷(と街)、迷宮が
このようにねぇ どう控えめに見ても全部ド山中なわけですよ
屋敷は目測したところ、桂岳と他の山の山間みたいだった。足腰の強い子が育ちそうですね。
検証に重ねたのはGoogle map。古地図も重ねてみたのだが、見つけたのが悪いのか函館がうまく重ならなかった。後で地理院地図が便利なのに気付く。
これが東北ならアシタカ妄想が捗るのに。その妄想は東北勢に(勝手に)託した。
落ち延びた一族が人目を逃れるようにして山間に村を築いて、本土の言い方をすれば大天狗のような何かがいると思われていたら面白いなと。
しかし北海道のサイト、重くて繋がらない。アイヌ語に関しては物凄く勉強になる。アイヌ語の意味から土地の雰囲気がわかるので有難い。
尚、函館の船魂神社は1135年に造営されたとのこと。本当なら物語と近い年代だ。
割と真面目にプレイログを書こうと思っていたのに、蝦夷の地へ飛ばされるとなるとどうバカの血が騒ぎまくって、ここまで資料探したんだけれどもという気分といやこれは交神どうでしょうといくか……と思わなくもない。
4)蛇足
劇場アニメになった『鬼神伝』はよくよく考えれば平安時代の話だし、高田先生なのできっと時代考証バッチリだし自分は読むべきだと思った。そしてQEDシリーズとカンナしか買っていないダメファンだと今更気付く。確か『鬼神伝』は最初ハードカヴァーで発売されて、同じ作家さんの作品は極力同じサイズで揃えたい自分はノベルス版を待ったのだった。高田先生の作品に出会ったことで嫌いだった古文も楽しくなったのは良い思い出である。
(ネタバレにつき未プレイの方は一部反転)やたと阿吽が式だなんて妙な設定を作った人は『式の密室』を読むといいよ。上で殿上人どうのと自分がしつこく書いた理由はこれみたいなものだ。
あとどうやら家紋がどうのと宣っているようなので『熊野の残照』も読めばいいんじゃないかな。『神器封殺』とかもさ。
考えてみれば『Beast of East』も平安ものだった。参考になる気がするので探し出したい。
またちょっと本篇に触れた話なので一部反転させる
こうして本を引っ張り出して読んでいる間にふと思ったが、八坂牛頭丸は牛頭天王がモデルである。牛頭天王は本地垂迹でいうと須佐之男命だが、■■■■■が凄ノ雄だとどう考えても須佐之男命が元ネタだろうから二柱は近似的にイコールになるはずだ。その片方がボコられて神様始めましたって物凄くおかしい気がするのは自分だけだろうか。
前作までの神様の設定はきちんと考えてあったと思うのだが、今作は何と言うべきか破綻が凄い。
さいごに愚痴 引用ごと白字にしておく
しょうだみわだいせんせいの意識高い()有難いお言葉を転載しておく。
悩んでる人を前にして、「そんな悩み、たいしたことはない」は、ただの感想。「いつか乗り越えられるはず」は勝手な願望。「自分はもっと辛かった」は不幸自慢。感想も願望も不幸自慢も自分のこと。相談を受けるなら、自分を理解させるより、相手を理解すること優先で。相手の話に耳を傾けること。
— 生田美和 (@shodamiwa) 2014, 9月 19
白骨城の屍の声に耳を傾ける気はないのにですか(しろめ)
すごいですねの一言しか ないわけでしょお(おおいずみさんふうに)
口汚く言うと自分のなけなしの品位が下がりそうだし、あまり触れたくないからこのあたりでおしまい
最近の食マンガ飽和に思うこと。
※今回は特定の作品に対するネガティヴな意見が含まれています
食べることが好きだ。
外で食べることはもちろん、自炊も好きだ。
最近は全く呑まなくなったが、以前二十三区に居を構えていた時期には良くふらりと立ち飲みに行って酒と料理を楽しんでいた。酒肴になる食事も好きだし、甘味も好きだ。
べつだんマクロビだとかヴィーガンだとかに拘らない。湿疹が出れば全体食を心掛けるし、梅干しだって漬ける。たまには玄米と白米を一対一で炊く。時短の為にほんだしやウェイパーや昆布茶を使うことはよくあるし、インスタントものや冷凍食品も場合によっては辞さない。ストレスが溜まれば生地をばんばん叩き付けてオーバナイトでライ麦パンを作るし、袋麺があれば結構な頻度で鯨井風汁なし麺を作る。かぼちゃとにしんのパイだって作る。
とにかく、食べることが好きだ。
一人暮らしを始めた時分には卵料理を極めるべくそこそこの金をかけて料理していた。
それを変えようと思ったのは、『きのう何食べた?』との出会いである。
当時自分は色々あって節約しなければならない状況だった。この漫画を読んで、お金を節約してもおいしい料理は食べられるのだと漸く気付いた。
そして料理をすることでスイッチの切り替えができることに気付いた自分は、夜遅くに狭いキッチンで食事を作ることを始めたのだった。
その後、色々あって体調を崩すまでは結構な頻度で弁当を持参していた。
そんな自分の話はどうでもいい。食マンガの話に戻る。
最近本屋に行く度、新しい食を扱った漫画に出くわす。アプローチ方法を変えてはいるが、あくまで一個人の感想だが正直読み手としては似たり寄ったりだ。
何故料理漫画だったり、店紹介漫画が増えたのか、編集者でもない読み手には知る余地はない。
美味しそうな食事が出てくる漫画はとても魅力的だし、自分がモノを書く時には食の描写を突っ込むことも割とある。一人の食事であっても、大人数の食事であっても、それがその人間の心情を描写するのには適当だと考える。本当に荒んだときは食事を摂る余裕すらなくなる、というのも含めて表現だろう。
話が前後するが、立ち飲みの店には顔馴染みが幾人もいた。大体自分の出没する時間は決まっていたので、同じような時間帯にいる人とは何となく会話することも多かった。
その中で料理漫画の話になったことがある。これが面白い、という話になった中で一番インパクトのある漫画は、たぶん会話した人数から特定されそうなのでここには書かない。
人によっては『孤独のグルメ』『花のズボラ飯』の絵が受け付けないという話もあったが、自分は気にならなかった。どちらかと言えば好きな部類だ。
漫画におけるシズル感というか、食べたい・作りたいという気分にさせるという画というのが大事だと思う。
『きのう何食べた?』『男の料理!』『ドロヘドロ』など、自分でも作ろうと思うことができる漫画も大事だし、『3月のライオン』『くおんの森』『乙嫁語り』のような味の想像をかき立てられる料理の描写がある漫画も素敵だと思う。『ひまわりっ 〜健一レジェンド〜』におけるチキン南蛮の味へのこだわりは本物のチキン南蛮への憧憬を掻き立ててくれた。実際(手に入らなかったチキン南蛮のタレ以外を)描写通りに作ったら甘かったがとても美味しかった。
まあとにかく、「美味しいものが美味しく描かれている作品が好き」という一言に尽きるのかも知れない。
タイトルに立ち戻る。
衣食住という言葉に表されるように、食はひとつ大事な要素である。
そして、食はその人を表すと思う。
ここまで引き延ばしてきたが何が言いたいか。クリティカルに書いてしまうと問題があるのはわかっているが、一応書いておく。
この「食を扱った漫画がブームだからそれっぽいものを描いておけば小ロットでも当たるんじゃないか」というような風潮が正直嫌だ。美味しく見えない料理を何ページも使って描写する漫画を見るのがつまらない。ロハスっぽくオーガニックやら出汁を取って描けば玄人風に見えるだろうという意図が見えるのも単調にしか見えない。
食だけじゃなくて他のものが面白い漫画をもっと読みたい。そう思う。
まあぶっちゃけて書いてしまったついでに立ち飲みの店で偶然出会った人と一致した「これは食べ物漫画にしてもイラっとした」一冊について語ろう。
『いつかティファニーで朝食を』
この作品のファンの方がいたら最初に謝意を表明しておく。大変申し訳のないことです。が、自分には響かなかった。
朝活というのは素晴らしい。その理由が朝食であってもいいと思う。いいじゃないか! 朝からおいしい食べ物! 贅沢な食事!
そこまでは同意できる。朝炊きたての米があって、卵焼き、鯵の干物、味噌汁 、納豆、そして日本茶。場合によってはパンケーキだっていい。サンドウィッチだっていいじゃないか。スィルニキだって、中華粥だって素晴らしい。
朝食礼賛は別に否定しない。直前で書いた通り、朝に何を食べるのか、それは自由だと思う。
問題はそこではない。
「オシャレも仕事も頑張ってるアタシ☆ 色々あるけどめげないゾ☆ 食事にだって手を抜かないのっ☆ 最先端から定番まで知ってるの☆ リサーチ力もあるでしょ☆ ほらこんなアタシ凄いでしょ☆」
というテンプレ的なスイーツ臭に呆れるのだ。
自分が自分の井の中でいかに恵まれていないかという話とオシャレな店を描写、その中で出てくる食事が美味しそうに見えない。キャリアOLだろうとロハスな人生を歩んでいようと主婦だろうと一度精神的に落とさないと食事を美味しそうに食べることができないのだろうか。
美味しそうな食事がきちんと描いてある作品というのは大事だ。
それを学ぶことができたという意味では、この漫画には感謝すべきなのかも知れない。
自分が作品を書く際には、こんなこと知っているぞドヤァだったり想像を掻き立てない描写をしないようにしようと心に刻んだ。それができるかは自分の努力なのだろうけれど。
マラサダの生地の準備に馬鈴薯をふかしながら、そんなことを思った。
18きっぷを消化しに行った。
タイトルそのままの話。
関東で日帰り、かつ参拝ができるのは日光だろう! と思い、思いつきで出掛けることにした。
始発で東京まで出たらあとは上野から宇都宮、宇都宮からは日光線。
観光地なのに日光線、ほぼ一時間に一本。そういうものなのだろうか、と思ったがよくよく考えてみれば山陰本線も鈍行は一時間一本だった。どっこいどっこい。
陽明門は修復中で外観は見ることができなかった。唐門の前へ到着してみるとお子様がわんさか。修学旅行シーズンだったなあ、と思いつつ奥宮へ。ここで色々あったけれど、書いても仕方ないので黙っておく。若い男の先生が通る声で「二列!」と言っていたことに好感度が上がったことだけ記しておく。奧宮の御朱印は書き置きだった。
奧宮でご年配の先生と思しき人が「仏教は死ぬと〜〜(ここを何と言っていたのか失念)だけど、神社の場合は偉い人が死ぬと神様になれるんだよ」と説明していてちょっとそれはざっくりすぎないかいと突っ込みたかったけれど、まあこのあたりの話は自分も独学で齧った程度なのでアレだなあと思って横を擦り抜けた。まあでも荒魂と言いたいのだろうか、と肯定的に捉えておく。神様が死んだ話はどうなるんだとかここは本地垂迹だからとか……やめよう、この話は長くなる。
拝殿で説明を受けた後、御朱印をお願いして修復の終わった唐門をじっくりと眺めたり、陽明門の阿吽像を見て回った。どう頑張っても本殿の鰹木の本数が数えられなかった。無念。
神馬は外国から贈られた白馬だった。人垣が凄かったので鳴竜を見たり三猿を見たりして二荒山神社へ。
※ちなみにこちらの日光二荒山神社では他の何社かの御朱印も戴くことが可能だった。今回は実際に訪れた二荒山神社だけ戴いて帰った。ちなみに栃木県神社庁のサイトでは初穂料三百円と記してあるが、実際は五百円。
神苑で暫く休憩させていただいているうちに雲行きが怪しくなったので、輪王寺は次回に回して日光駅へ戻った。
で、猛ダッシュの末JRに間に合ってひといき吐いたら晴れてきた。まったく。
宇都宮で乗る予定の湘南新宿ラインまで一時間ほどあったので宇都宮二荒山神社へ。
以前ライヴを観に行く際に、市街地に突如大きな鳥居が出てきたのでびっくりした憶えがあった。従って場所は把握済み。
すっかり晴れた空の下、そこそこ早歩きで参拝。
こちらでも本殿でお参りした後に大きな社務所で御朱印を戴いた。
椎の実が幾つか落ちているのに秋を感じた。
で、湘南新宿ラインのタイムリミットまで時間があったので、少し遅めの昼食を摂った。もちろん宇都宮餃子。
ここでまた少ししょんぼりする事案があったが、自分の心にだけ留めておく。餃子はおいしかった。
結果あまりにものんびりしすぎて、そのあと宇都宮駅まで激走した。
帰りの湘南新宿ラインでは恵比寿まで爆睡。
ところでゲームの話。
二荒山神社に行ったので疑問に思った話。
俺屍2の新規神様で黄金ノ二荒様の元ネタってきっと二荒山神社、それも多分日光二荒山神社なのだろうけれど何で蜂なんだろう。二荒山→大物主→(間すっ飛ばして)→大国主命→根の堅洲国での試練→蜂? これくらいしか繋がりが思い浮かばない。大丈夫? の攻略本を読んだら解るのだろうか。何となくデザインからキュベレっぽい気もするのでこの推測どうでしょう。神話類型。
日光まで行っておきながら時間がないとスルーした華厳大仙さますみませんでした。今回は聖地巡礼じゃないのでお許しを。
俺屍2のアプデ決まったけれど、もうね、何と言っていいやら。
シナリオに手がつけられないのは仕方ないのか。
外伝という形でシナリオ配信来ないかな。
取り敢えず、アプデが来るのでプレイ記書く準備ははじめます。
抜随後数年、奥歯がじくじくしてきたので歯医者再診を検討中。労災事案だったのに申請しなかったことが悔やまれる。
コーエーがカプコンを訴えたかと思った話
俺屍2は全く進展が見られないので凍結中です。Vitaにすら触っていない。
なので書くことがない、というしょぼしょぼ生活を送っている。
最近は駄犬のBNC(ブサイク・寝顔・コレクション)でも披露しようかと思っていた。
艦これはやっとE-1を支援なしでクリア。
ちなみに衣笠改(Lv32)/山城改(Lv64)/扶桑(Lv64)/五十鈴改(Lv42)/祥鳳改(Lv42)/鳳翔改(Lv31)という(不幸姉妹以外)二軍っぷり。
E-2ってどんな艦隊でいけばいいんですかね。駆逐艦は吹雪改がLv60でそれ以下は団子だし、小型電探の開発状況はお察しだし。
たぶんガッサさんと五十鈴を改二にすべく継続して参加してもらって、妙高姉さんを一軍補欠空母と一緒に演習レベリングしつつ、という感じ。
駆逐で行け、っていうところは死神コンビでも出すかなあと。その前に電探開発か。
カプコンお前……という話。
友人に薦められて無双シリーズやポケナガをプレイしている自分が今回の騒動を知ったのも例によってTwだった。
最初に140字以内でのヘッドラインを読んだ際には、遂にコーエーがカプコンのパクリというか何というかを訴えたのか……と思った。
自分の好きなゲームだし、きちんと訴訟の内容は目を通しておこうと思ったら真実は逆どころか斜め上の主張だった。
まああれだ、あのようなシステムに対して特許を申請していたことにまず驚いた。そしてその特許が期限切れ寸前なことにもびっくりした。
特許云々に関して色々書こうかと思ったが自分は法律に関しては素人なので深い講釈をたれないことにしておく。
ただひとつ思うのは、特許を申請するならば本当に純粋なオリジナリティで勝負してこそだと思う。
え? 某ダイオードおじさん? やだなあだから二つ目の発見ができなくて大変なんじゃないんですかねー(棒)
カプコンのサイトを見ても今回の訴訟について書いているページを見つけることができなかったし、コーエーテクモに関しても同じである。
いち無双ファンとしては差し押さえが行われないよう願うだけだ。
これだけでは実がないのでゲームそのものの話をしておこうと思う。
戦国BASARAが無双のパクりだとか、そういった話は他の方に任せよう。この議論をすると討鬼伝は狩りゲだからモンハンのパクりだと言う方がいそうだし、一騎当千アクションにしても起源主張が始まるので起源論は持ち出さない。
他にもキャラクタ設定の話をすると無双信者乙されると思うのでしない。システム周りも同様。
モンハンはMHP3rdをプレイした経験がある(一応ソロでエンドロールは見た)が、所謂
お使いゲーがあまり好きではない自分なのでこんなもんかなぁという感触だった。同時にこれが流行るのは、周回プレイが苦手だったり目標を立てるのが面倒な人やそんな時間を取る余裕がない人が多いからなのかも知れないと思ったり。ともかく、カプコンはライトユーザの取り込みが巧い企業なんだろうなと思った次第だった。
ただ今回の件でカプコンに対し、失礼ながらああこの企業は特許やくざなんだな、というイメージを自分は抱いてしまった。
これで訴訟が起きたというのは他の企業もいつ起こされるか、と思ってしまうきっかけを作ったということになる。
ぶっちゃけ、俺屍だって2に氏神引き継ぎがあるからそういうことだ。
コンシューマゲームの市場が狭まってきているのに仲間割れしている場合か、という意見もTw上で見た。
とにかく、今回の件が早く穏便な形で収束しますように。
OROCHIの続篇を待っているんだよ……。
策とかさ……ガラシャとかさ……蘭丸とかさ……誾千代とかさ……望とかさ……。
ネガティヴなばかりでもアレなので
MOTHER2 Onett - 商品・価格ラインナップ(ほぼ日手帳) - ほぼ日手帳 2015
これな!
きちんとした生活を送っていたころは割と手帳をまめにつけていて、ほぼ日手帳にもお世話になっていた。
色々あってから暫く使っていなかったけれど、このMOTHER2仕様とmmts、Otomiのどれかから使いたいなあ、と思っている。
あとぶじに小祭チケ取れました。グッズあるといいな!
今週のお題特別編「はてなブログ フォトコンテスト 2014夏」
早朝、山陰、バスを待つ。
帰省とかその間の公式のわかっていない話とか。
今週のお題「ふるさと・夏」
予告通り帰省、というのかは謎だが親の実家へ行ってきた。
そして二日間かけてみっっっっっっっちりとエクストリーム・草むしり大会(参加者:ほぼ1人)。
そして十年ほどぶりに出雲大社へ。
細かいコメントは避けるが、神門通りに関しては個人的に伊勢神宮をもう少し見習えばいいのになと思った次第。隠し切れない胡散臭さ漂う店の数々。すぴりちゅある(笑)
大社さんではしっかりお参りして御朱印を戴いてきた。八脚門内に入ることができたのが嬉しかった。千木や鰹木を見るのが楽しくて仕方ない。本殿から外れたところに稲荷神社があったので手を合わせに行った。
どうバカとして外せない聖地巡礼的なものは八雲本店。羽根屋にも行こうかと思ったけれど、天候が災いしてテンションがだだ下がったのと終バスの関係で島根ワイナリーでワインを数杯(ちゃんとカウンタでお金払って)飲んで帰った。
八雲本店ではどうでしょう班が食べていたと思しき割子五段を食べようかと思ったけれど、何故か注文する際に割子三色を頼んでいた。美味でした。
車やら観光ルートバスやらがあれば熊野大社や真名井神社や黄泉比良坂にも行きたかったのだが、残念。
米子とか大山とかにも行きたかったなあ。
ネガキャンしているように見えるけれど、いいところです、山陰。
出先で読んだ俺屍2アップデート1.03の話
※ここからはいつもの調子でお送りいたします。
コミケもあるしTw確認するか、とクライアントを起動したらこれがアップされていた。
正直斜め上気味の回答に頭が痛くなった。
上四点までは五万歩譲って理解できるとしよう。まずバグ取りでこまめにアプデして、それから鍋子夜鳥子周りに手をつけるという方がしょーもないことでやる気が削がれるということは少ない気がするのだ。三千歩譲ってバグがなければ凡ゲになっているものを黒歴史ゲにしているのはロードやハングアップなどの進行不可なバグが多いからじゃないだろうか。
富士見ヶ原は重過ぎる。鍵と宝箱の判定がシビアすぎて時間が無為に取られる。背後判定が厳しい。右下マップの位置が悪くて敵シンボル含め色々見えないものが多すぎる。システム周りだけでこれだけ難点があるのだ。
公式の箇条書き五点以下はまあ正直予想通りかなという感じである。製作陣も一旦離れて冷静になるべきだと思ってしまうのは自分だけだろうか。まあ待っている人が多いから無理か。
夜鳥子を家系図・エンドロールから除外をプレイヤが選択できないというのはどういったことだろうか。まだ「いびつな家系図」を楽しんでいる人間が大多数だと思っているのだろうか。
愚痴を書き出すと切りがないので妄想をする。
あれは俺屍外伝だったのだと。
本当の2は家族に捨てられた不死の呪いがかけられた晴明を、短命と種絶の呪いをかけられた一族が預かって呪いを解く為に頑張り、同時に晴明に掛けられた呪いとの関係を探っていく物語なんだと。
晴明も使えていることだし、陰陽士は女性限定職業にならない。神を式として使役するから式を使えば健康度ががんがん下がる。ここは変わらない。陰陽士がいないと話が進まないのもそのままで良い。式として一族側になる際に、色々な物語を断片的に語ってくれたら問題ない。
鬼頭はそのまま。
まあ妄想は色々尽きない。
シナリオがあのままならば、もう自分の中ではこういう話なのだと全てを捏造して進める所存だ。
山陰から帰ってきて、色々と絶望的な気分になりながらこの記事をポストして提督業に勤しもう。
ニコ生とか対決列島とか
五十嵐家は見ているけれど、Vitaは全く起動していない今日この頃。
そして被っていればどうでしょうのニコ生を優先してしまう。
そしてやぁやぁと弾幕を張ってしまう。新作が楽しみ。
俺屍2の話をしよう。
Twitterで俺つぶ担当の方(日誌さん?)が色々と意見を書いていて、握った拳をゆっくりと開いた。
日誌も同じく。
問題がどこにあるのか把握しているようなので少し安心した。
一度組んだラインを作り替えるのは大変だろう。元が数年がかりのプロジェクトだ。
時間がかかるのは当然だと思う。一朝一夕でできるものではないだろう。
まあ、あれだ。『俺の屍を越えてゆけ2 極』を出してくれたら自分はたぶんまた飛びつくだろう。何なら今作のパッチというか追加ストーリーが有料でも4kまでなら買う。
やることは把握していてもできるかは別(自分の場合)
プレイログを書き始めたのだが筆が全く進まない。暑さの所為だと言いたいけれど、やる気の問題でもある。
ついでにログを書く上で色々気になったことが数点あったので書いておく。はっきり言ってどうでもいいこと。歴史に関しては門外漢なので間違っているかとも思う。
・OPで一族が正座をしているシーンがあるけれど、正座はこの時代まだない。
・『御所番の武家一族』、この時代で御所番がどのクラスの武士なのかがわからなかった。ざっくりと後白河院政時期と考えて北面武士扱いなのか、はたまたまだ検非違使なのか。自分のプレイログでは検非違使とした。
・食文化の謎が多過ぎる。日本茶が一般流通にほぼないはずなのになぜか存在する茶器。中国茶器ではなさそうだし、更に謎。
・そして前作基準庶民数年分を一年で食べるコーちん。謎。一族は成長が早い分、物凄い量を食べると脳内補完している。通貨が文でないのはもう諦めた。
まあ俺屍自体なんちゃって歴史だしね、と言うとまあそれまでなのだが。
前作設定との矛盾を書くと色々腹立たしくなってくるので書かないことにする。
だいたいだ、矛盾の殆どを作ったナマデンさん、まだお風邪を召されていらっしゃるんですかねえ?
ということで盂蘭盆会にはチャンネルがほとんどない田舎に帰ってこようと思う。北海道、行きたかった。RSR。
この夏の間にはTwitterとここのアイコン作りたいなあ(フラグ)。